ときめきを今ここに

胸の高鳴りは君のせい

伊野尾くんと一日過ごしたら。

「伊野尾くんと一日過ごしたら。」何気ない日々を伊野尾くんと過ごしたい、という私の妄想から生まれたブログ。

 

 

朝9時にゆっくり起床。

いくら休みだからといって9時くらいには起きなきゃ、と体を起こす私に対して、慧は「まだ起きたくない。」なんて子供みたいに拗ねてる。

『休みだからって生活リズム崩すの良くないよ』なーんて優しい言葉を掛けてもいっこうに体起こす気は無し。

必殺技の『起きたらご褒美あげるのにな~』なんて言ってみたりする。本当は私が慧とキスしたいだけ。ご褒美なんて口先だけで欲望だだ漏れの私。

「元々俺の勝手でいつも色々してるんだからご褒美でも何でもないじゃん。それとも何?今までした事ないとっておきの事でもしてくれるの?」あれれ、必殺技効果なさ過ぎ。ふざけた感じでもなくナチュラル言ってくるから、『(…こいつはダメだ、なんて普通の顔して朝から頭おかしいこと言ってんだ…。無視しよう。)』と無言で朝ごはんでも作りに行こうとしたら、いきなり腕を引っ張って気付いた時にはお布団の中に逆戻り。

ばたつく私に「はい、俺の勝手~」なんて言いながら後ろからギューギュー抱きついてくる。暴れてる私の行動に反して、お顔はニヤニヤが止まらない。本当はこれを待ってたり。でも秘密、バレたら茶化されてろくな事にならん。

 

なんだかんだで10時半。「さすがに起きよ。」とか普通の顔して私が1時間半前に言ったことを繰り返してやがる。それ、さっき私言ったから。

遅めの朝食を作ることにした私は何が食べたいか聞くと、「パン。」と一言。

いや、米は。お前の米好きはキャラだったのか、そうやって芸能界生きてきたのか。なんてふざけたこと言おうとしたら、「お前その顔は俺がパンって言った事に驚いてる顔だろ?いくら米が好きだからってパン食べないとは限らないだろ?お前猿が毎日バナナだけで生きてると思ってんの?」

完全に馬鹿にされてる。まあいい。たしかにそうだから反論はできない。適当にあしらってパンに合うメニューでも作ろう。

 

そうしてるうちにご飯ができたのが10時50分。何故か慧の家では向かい合わせではなく、隣に座ってご飯を食べる。もちろん私が自らそんなポジションにつく訳ない。慧がそうしろと言ってきたのだ。

会話らしい会話はしないでご飯を食べる。これが慧といる時のスタイル。別に嫌じゃない。気を遣わなくてもいい関係って感じ。そもそも付き合ってるし。

 

片付けが済んで二人の定位置はソファ。みんなが想像するようなことは一切しない。二人ともソファの端と端で寄りかかって携帯いじりながらテレビをチラ見。たまに私が面白い動画を見せて一緒に笑ったりする。

 

そんないつもの時間がすぎる途中に、慧が「お前ってさ男友達いんの?さっき動画見た時通知完全に男の名前だったけど。いるんだね~逆に安心」…は?彼女に言う言葉なのそれ。『ねえいるけど?馬鹿にしないで?そこは嫉妬して[俺以外の男と関わんな]とか言うべき少女漫画的展開な流れだったでしょうが。』「じゃあ言ってやるけど、お前そしたら会社の上司無視することになるぞ。絶対1週間以内にクビになるけど?そういうこと考えて俺は言ってないんだけど。本当は離したくない。独占したい。」

みんなキュンキュンしてるでしょ、違うよ、キュンキュンしちゃダメだよ?半分ニヤけながら言ってるからな、この人。挙句の果てには「ねえ俺優しくない?俺優しすぎなんだけど。」なんて言ってやがる。これが私達のじゃれ合い。いつもこんな感じで私が馬鹿にされる。反抗するけど、いつもふざけた少女漫画的セリフにキュンキュンしてる私がいるのも秘密。

 

そんなこんなで家事もしっかりこなす私。慧は相変わらずソファの定位置でゴロゴロ。お昼ごはんを作ってるキッチンから慧が見えるけど、案外こんなのも悪くないかも。結婚したらこんな感じなのかな、なんて考えてみたり。それにしてもこの位置から見える慧がなんだかんだ言ってかっこいいから困る。あ~黙ってればイケメンなのに。

 

 

ご飯が出来て食べ始めたのが14:00過ぎ。もっと早く昼ごはん食べて、買い物行こうと思ってたのに(というかもっと早く起きるつもりだったのに)相変わらず慧のせいで調子狂う。でもその乱されたペースもなんだか私が慧に染まってるみたいで嬉しくなる。結局私が慧の事大好きなんだな、うん。それは認める、何でも許せちゃうもん。

 

 

昼ごはんが食べ終わって何気なく映画を見始めた。私が好きなサスペンス。女子でサスペンス好きを公言してる、ってよくひかれるけど慧は「お前の趣味だから」なんて言って一緒に普通に観てくれる。こんな所もイケメン過ぎて困る。ここは慧なら馬鹿にするところじゃん…。これだから私は慧が好き。彼の事を私が嫌いになることは無い。

 

 

……あれれ、いつの間にか寝てた。慧が居ないし。起き上がろうとしたら自分にブランケットが掛けてあった。ずるい。ずるすぎる。慧が私をどんどん好きにさせる。

 

それよりどこへ行ったんだろうか。まあいいやと思いながら、昼ごはんの時サボった皿洗いをしよう…なんだ、今日はどうしたんだ。皿も洗ってある。どうしたの、どうしたの慧。もう好きが一周回って、恐怖に変わった。今日の慧は確実におかしい。

 

 

そんな恐怖(?)が私の頭をぐるぐる駆け回っている時に、ドアが開く音がした。「あ、起きてたんだ」『どこ行ってたの』「冷蔵庫何も無かったからなんか買ってこようと思って」

…なんだなんだ。さっきから狂わされてばっかり。今日は慧が料理作ってくれるのか…!なんてキラキラした目で慧を見つめてると「肉じゃがの材料買ってきた。はい。」自分で作るわけなかったか。そうだよな、そうだよなわかってるよ。上がっていた慧への気持ちもいつもの慧が言うような言葉を聞いて落ち着いてきた。

 

言われた通り肉じゃがを作っていると、「急にお前の肉じゃが食べたくなっちゃってさ~」と何気なく言う慧。『任せろ。』なんて普通に返したけど、実は胸キュンポイントかなり上がってた。

 

 

そして出来上がった肉じゃがとその他諸々を食べ始めたのは20:30。朝昼と同じ様にもちろん横隣に座る。そして無言。久しぶり慧の隣で慧の出てるテレビ番組を観た。慧は気にしないふりしてるけど、きっと気になってるはずだから静かにチャンネルを変えると目が合った。

 

 

そんなこんなで交代でお風呂に入った。髪の毛を乾かさないと髪の毛が痛むのはわかるけど、右手でドライヤーを持って左手で髪の毛を揺らしながら乾かすのって案外疲れる。本当ならサラサラ髪の毛で彼氏を誘惑すべきなのはわかってる。けど面倒臭い。自分の女子力の低さに愕然とする、のにソファを動かない。エアコンにあたりながらボーッとテレビ見るのは最高すぎる。

 

そして慧がシャワーを浴び終わって出てきた。髪の毛が濡れてて艶っぽい。

 

「おい女の子なんだから髪の毛くらい乾かせよ。」だって面倒臭いんだもん、なんて言いながらアイスを食べる。俺も食べるなんて言ってソファで横並びに濡れた髪の毛のふたりがアイス食べてる。なんかその現実が平和でいいな、と思って思わず微笑んでしまう。何笑ってんのとか言いつつ、慧も一緒になって笑う。何だこの平和すぎる図。

 

 

エアコンが効いた部屋で髪の毛も乾かさずアイスを食べたら案の定寒くなってきた。今寒いって言ったら、慧にほらみろと馬鹿にされるに違いない。意地でも言わない。

 意地を張ってソファの上で体育座りをして寒さを凌いでいた。うぅ、寒い。

「お前寒いんだろ、震えてるよ」『寒くないし。貧乏ゆすりだもん。』なんて可愛くないんだろうか、私は。どうせなら寒いから温めて♡くらいの勢いで言えばよかったじゃないか、私。「素直じゃないやつは嫌いだよ、もう。」「まあそれがお前だけど。」なんて言いながら毛布を持ってくる慧の優しさ。そしてドライヤーを持ってきて後ろから乾かしてくれる。こんなに優しいとかきっと明日は雪が降る。この暑い夏に慧のせいできっと雪が降るんだろう。

 

私はこの間ずっと黙っていた。ふざけた事を考えていたのも、慧の優しさのせいで照れて顔に出てしまいそうだから、自分の気持ちを必死で誤魔化す為にずっと黙っていた。

 

私の髪の毛を乾かし終わった後、無言でドライヤーを突き出された。私は慧の髪の毛を乾かす。さっきイチャイチャするようなカップルじゃないとかほざいてたけど、これのどこがイチャイチャじゃないんだよ、私。

 

 

お互いに1時間だけ仕事の用事を済ませて12:30くらいにベッドに入った。二人で他愛も無い話をしながらゴロゴロしていた。

「今日の俺らなんかすごい新婚みたいだったな。」なんて笑いながら言う。「お前が結婚相手なのもなんか悪くはないな。」素直じゃない慧が言ってきた言葉。『素直じゃないやつは嫌いだよ。』とさっき言われた言葉をそっくりそのまま返してやった。

 

そんな一日を過ごした。こんな日も悪くないなと思いながら眠りについた。

 

 

明日も慧と平和にすごせますように。